BPOの中立性に疑義 不透明な審査基準、委員の人選「リベラル寄り」

 しかし、委員を選ぶ仕組みに不透明さは否めない。委員選任は放送局の役職員以外の有識者でつくる評議員会が担うが、評議員は10人中6人が放送関係者で占める理事会が選んでいる。

 検証委の委員に対する視聴者の疑念は根強い。例えば、委員長代行の升味佐江子弁護士は「ニュース女子」の意見書発表前、同番組を「嘘とデマのオンパレード」などと発言する基地反対派のジャーナリストらとインターネット番組に出演しており、「公平な審査ができたのか疑問だ」と語るテレビ関係者もいた。

 テレビ放送は公共財である限られた電波を使い、多くの視聴者に一斉に情報伝達できる大きな社会的影響力を持つ。放送の「自主・自律」を掲げるBPOも国民への責任を負っている。

 テレビ報道を検証する任意団体「放送法遵守を求める視聴者の会」の事務局長で経済評論家の上念司氏は「リベラルに甘く、それへの反論には厳しいダブルスタンダードがある。中立性を担保できず、国民不在の組織であり続けるのならば、新たに放送を監視する枠組みが必要となる」と指摘している。

【用語解説】放送倫理・番組向上機構(BPO)

 捏造(ねつぞう)問題などを審査する放送倫理検証委員会と、人権侵害の有無を判断する放送人権委員会、子供が見ても問題がない番組かを審議する青少年委員会の3つの組織で構成される。検証委の審査には「審理」と「審議」の2通りあり、前者は放送内容に虚偽があるとされた番組を、後者は放送倫理上問題があるとされるものをそれぞれ対象とする。