早期退職して15年…群馬・太田市のエンジニア(70)が陸軍四式戦闘機「疾風」(キ84)復元中

 これまでに復元されたのは、プロペラからコックピットまでの機体前部の約5メートル。コックピットの計器などには当時の部品が使われているという。黒田さんは「機体前部の部品は1割は当時のもの、9割は自分で製造した」と明かす。今後も部品の収集などを続け、主翼や機体後部を復元し、2年後の完成を目指している。

 復元された前部の機体は今月2、3の両日、太田市民会館(同市飯塚町)に展示された。黒田さんによると、2日間で予想を超える約1100人の航空機ファンらが訪れたという。

 黒田さんは「エンジンを取り付けるが、大空へ飛ばすことはとても無理。でも、滑走できるようにはしたい」と意欲を燃やしている。

(前橋支局 平田浩一、写真も)

 疾風 全長9・92メートル、全幅11・24メートル、最高時速655キロ。昭和19年に登場。終戦までに約3500機生産された。日本軍の戦闘機としては海軍の零式艦上戦闘機「零戦」、陸軍の一式戦闘機「隼」に次ぐ生産機数。中島飛行機の戦闘機の集大成ともいえる機体で、速度や武装、航続距離などに優れた傑作機とされている。特攻機としても使われ、現存するのは、鹿児島県南九州市の知覧特攻平和会館にある1機のみという。

会員限定記事会員サービス詳細