洋画の活躍目立った1年 2017年の映画興収ランキング

平成29年の映画興行収入ランキング
平成29年の映画興行収入ランキング

 今年の映画界は、久々に洋画の活躍が目立つ1年だった。

 興行収入(興収)で断トツの1位となったのは、1991年の名作ディズニーアニメを実写化した「美女と野獣」だった。ヒロイン、エマ・ワトソンの魅力と映像美、そしてアニメに使われた名曲をちりばめた作風が支持され、124億円の大ヒットとなった。

 洋画は上位10位がいずれも40億円を超える好調ぶりだが、特筆すべきは8位の「ラ・ラ・ランド」だ。米アカデミー賞監督賞などを受賞した高揚感あふれる傑作ミュージカルだが、配給のギャガによれば「日本では毛嫌いする人も多いジャンル」。それだけに43・9億円という数字は業界を驚かせた。

 一方、邦画は昨年の「君の名は。」のようなメガヒット作は生まれなかったものの、若い観客層に支えられて堅調に推移。「名探偵コナン から紅の恋歌」(68・9億円)の1位に続き、「ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」(44・3億円)、「銀魂」(38・4億円)などが続く。10本中、東宝作品が7本を占め、寡占化の状況は変わらなかった。

 洋画・邦画そろっての堅調を受け、全体の興収は、過去最高を記録した昨年(2355億円)には及ばないものの、歴代2位の22年(2207億円)を上回る可能性もある。洋画関係者は、平成19年以来となる洋邦シェア逆転に期待をかけるが、日本映画製作者連盟によると、「今のところ五分五分。公開中の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の成績次第」であり、年明けの年間興収発表が注目されそうだ。

(文化部 岡本耕治、高橋天地)