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サラ・カサノバ日本マクドナルド社長の巻 地獄を見た外国人社長が果たした奇跡の復活劇

【メガプレミアム】サラ・カサノバ日本マクドナルド社長の巻 地獄を見た外国人社長が果たした奇跡の復活劇
【メガプレミアム】サラ・カサノバ日本マクドナルド社長の巻 地獄を見た外国人社長が果たした奇跡の復活劇
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 《パフォーマンス学の権威として知られる佐藤綾子氏が、「リーダーたちに学ぶ伝え方」として、各界の第一線で活躍するリーダーの所作を通じ、社内でのプレゼンテーションや営業トークといったビジネスの現場で役立つテクニックを伝授します。産経ニュースへの特別寄稿です》

(6月26日に掲載した【佐藤綾子のパフォーマンス講座】を再掲載しています)

謝罪の良しあしが運命を分ける

 平成26年7月、なぜ彼女が日本人に嫌われたか。マクドナルドの商品に異物が混入している、ナゲットに期限切れの鶏肉を使っているなどと次々と問題が発覚し、これでもかこれでもかと表れる欠陥商品について、日本中が一気にマクドナルド離れを起こしました。そんな中、サラ・カサノバ社長(52)は7月29日、期限切れ鶏肉問題の発覚後、やっと10日もたってから記者会見に臨みました。そのとき、テレビのコメント分析をしたのが私です。なので、よく覚えています。

 一応、おじぎはしたものの、あごをあげたまま、「マクドナルドはだまされたのです。私たちこそ被害者です。一部中国の工場で起きた彼らの仕業です」と次々と自己弁護を繰り返しました。気の強そうな黒縁フレームの眼鏡をかけ、無造作なロングヘアは風になびくような形で、きつい印象の黒いビジネススーツです。顔つきがあまりにそっけないので謝罪ではなく、自己正当性を主張する記者会見なのだと私も感じましたが。日本中もそう感じたでしょう。

 しかも、そのときマクドナルドの売り上げは落ちに落ち、26年12月期の最終報告で大赤字を抱え、その額は連結決算で218億円。わが社は被害者だと言わんばかりの物言いで余計に日本中を敵に回し、赤字はますます大きくなるだろうと誰しも思いました。

 たった半年後の27年2月、なぜ彼女は日本で味方を得ることができたのか。彼女はまた記者会見し、これがテレビに映し出されました。この会見分析をしたのも私です。同じ人かとびっくりしました。黒かったスーツはライトグレーになり、ロングヘアは後ろに束ねて黒縁眼鏡も変えました。そして、会見のときには指を前にそろえて両手を重ね、日本流の礼儀作法にのっとったおじぎと会釈をして、登場するやいなや、記者団に「グッドアフタヌーン」と呼びかけ、「お忙しいスケジュールの中、来てくださってありがとうございます」と言いました。