再び夢舞台へ ママアスリート・谷真海の挑戦

「すべてが二人三脚」 サポート役の夫に感謝

夫の昭輝さん(左)が企画に携わった東京五輪1000日前イベントでの一コマ。谷は家族の時間を楽しんだ=10月、東京・日本橋(本人提供)
夫の昭輝さん(左)が企画に携わった東京五輪1000日前イベントでの一コマ。谷は家族の時間を楽しんだ=10月、東京・日本橋(本人提供)

出会いは2020年東京五輪・パラリンピックの招致活動だった。

谷真海の夫、昭輝さんは電通社員として、招致委員会が国際オリンピック委員会(IOC)委員向けに行うプレゼンテーションに必要な映像制作などを手掛けていた。

2013年9月7日。20年大会招致が決まったブエノスアイレスでのIOC総会で、谷が最終プレゼンターを務めたときも舞台裏から見守り、ともに勝利を呼び込んだ同志だった。

「いつも笑っていた」と谷の印象を語る昭輝さん。谷と接する機会が増えるにつれ、素顔を垣間見るようになる。一緒にいて伝わってきたのは、「パラリンピックの魅力をもっと伝えたい」という使命感だった。帰国後、一気に名前が知れ渡った谷にはテレビ出演や取材依頼が殺到した。

時間に追われる中でも、合間を縫ってトレーニングを続ける芯の強さに引かれた。間もなくして交際が始まり、招致実現の1年後、同じ9月7日に結婚。翌春には、長男の海杜(かいと)くんも生まれた。

やがて、その日はやってきた。「もう一度、アスリートとして挑戦してみたい」。16年1月、谷が競技・仕事と子育ての両立を決めてパラトライアスロンの本格始動へかじを切った。

妻の思いは、すでに分かっていた。自分にできることは何か-。昭輝さんもサポート役としての歩みをスタートさせた。

谷は早朝からトレーニングのために外出し、午前7時に起きる昭輝さんが海杜くんの朝食を用意し、保育園へと送り届ける。仕事では管理職にもなり、部下の働きぶりにも目を配りつつ、自らもデスクワークをこなす。分刻みのスケジュールをこなしつつ、勤務にメリハリも求められる。

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