生ハムに加工
ブロイラー(肉用専用種)のみならず、地鶏を使った加工品も増えている。全国一の若鶏の出荷羽数を誇る鹿児島県では、「黒さつま鶏」のむね肉で作った加工品がお目見え。人気の生ハムは生産が追いつかない状態だという。製造販売する、ナンチク(同県曽於市)の北野良夫専務はこう説明する。
「鹿児島特産の黒毛和牛、黒豚に続く、第3の黒として、今年7月から黒さつま鶏の飼育を始めました。ブロイラーに比べると水分が少ないので生ハムに適しているんです」
鶏刺しのような生感覚で食べられ、弾力ある食感と強いうまみでファンを増やしている。
酉年は残すところわずかだが、鶏むね肉の人気はしばらく続きそうだ。
■疲労回復効果にも注目
鶏むね肉に含まれる成分「イミダペプチド」は疲労回復に効果があるとされ、注目されている。
疲労研究の第一人者、「東京疲労・睡眠クリニック」の梶本修身院長は、「カフェインやタウリンなど、さまざまな抗疲労成分の中でもイミダペプチドは効果が高い」と話す。