おいしくなったヘルシー食材 「今年の一皿」に鶏むね肉料理

 こうした広がりから、食に関する調査研究を行う「ぐるなび総研」(同)が、鶏むね肉料理を「今年の一皿」に選定した。

パサつかない調理法

 家庭でむね肉をおいしく調理する方法も知られるようになった。これまで鶏肉は唐揚げ、親子丼など定番料理に用いられるもも肉のほうが好まれる傾向に。むね肉は脂肪分が少ないため、高温で加熱調理するとパサついて硬くなってしまうのが難点だった。

 江上料理学院(東京都新宿区)の江上佳奈美副院長は、「耐熱性の保存袋やラップで包み、低温でじっくりと加熱する調理法や、焼く前に塩麹(こうじ)に漬けるなど、やわらかくしっとりと仕上げる方法が広まり、おいしく食べられるようになりました」。

 やわらかくジューシーにするための肉用調味料も。味の素(東京都中央区)の「お肉やわらかの素(もと)」は、酵素とでんぷんなどを配合した粉末調味料。むね肉にふりかけて加熱調理すると肉汁が閉じ込められ、ふっくらやわらかく仕上がる。

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