平成29年に最も話題を呼び、世相を反映した「今年の一皿」に、「鶏むね肉料理」が選ばれた。やわらかく加工された「サラダチキン」が大ヒット。高齢化や健康志向の高まりとともに、鶏むね肉は高タンパク・低脂肪の代表的な食材として需要を伸ばしている。(榊聡美)
そのまま丸かじり
糖質、脂質を控え、良質なタンパク質をしっかり取りたい-。健康や美容を意識する人にこうした食生活が広がる中、鶏むね肉の人気が拡大した。
火付け役となったのが、むね肉をやわらかく蒸した「サラダチキン」だ。特にコンビニエンスストアでの人気が高く、チーズやスモークなど味のバリエーションも増えている。
「ヘルシーなだけでなく安価で食べ応え十分。パックから出して丸かじりする若い人が多く、簡便なのもブレークした要因では」
一般社団法人、日本食鳥協会(東京都千代田区)の佐藤実会長はこう分析する。
外食でも、たっぷりの野菜、果物にむね肉を組み合わせた主食級のサラダを出す飲食店が相次いだ。