取材の現場から

慰安婦像問題と姉妹都市解消 大阪市の本気度、新市長に伝われ 

 にもかかわらず、在米中国系民間団体が設置した像・碑文と60年間の姉妹都市関係を天秤(てんびん)にかけ、サンフランシスコ市と市議会は寄贈受け入れを選択した。姉妹都市関係を軽視し、信頼関係を壊したのはサンフランシスコ市の方だと言わざるを得ないだろう。

 ただ、吉村氏が積極的にメッセージを発信する一方、市長の適切な行政運営を促すべき大阪市議会の動きは緩慢に映った。

 サンフランシスコ市での像と碑文の受け入れなどに反対する決議が市議会で可決されたのは12日。市民の代表として姉妹都市解消に対する賛否はあって当然だが、大半の議員の共通認識であるはずの「像と碑文の受け入れ反対」という意思表示が、サンフランシスコ市でのすべての手続きが終わってからというのは、遅きに失した感は否めない。

 リー市長が急逝したことを受けて、姉妹都市解消の正式通知は来年6月の次期市長選後に先送りされることになった。新市長に大阪市の本気度が伝わり、像や碑文の撤去につながることを願いたい。(杉侑里香)

会員限定記事会員サービス詳細