今年3月に中国当局が拘束した地質調査会社などの日本人社員2人が起訴されていたことが23日、分かった。中国の測量法違反のほか、スパイ行為に関わったとして国家安全法や反スパイ法違反で訴追された可能性がある。これで中国当局による情報公開もないまま拘束されている日本人8人全員が起訴されたことになる。複数の日中関係筋が明らかにした。
新たに起訴が判明したのは、今年3月に中国の山東省と海南省で当局に拘束された「日本地下探査」(千葉県船橋市)の社員と「大連和源温泉開発公司」(遼寧省大連市)の社員。9月に逮捕されていた。2人とともに拘束された4人は7月に帰国した。
関係者によると、起訴された日本地下探査の社員は現場責任者だった。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、両社が無許可で違法な測量を行っていたとし、2人のパソコンなどから80点近くの「機密にかかわる地図」が見つかったと主張している。