「坂本龍馬」が消えたナゾ 「高校歴史用語案」を読み解く 「厩戸王(聖徳太子)」も議論必至

 その一方で、戦前に聖徳太子の功績について批判的研究を行った歴史学者の津田左右吉も選ばれている。

 小中学校教科書では、新規参入の中学教科書1点を除いて「聖徳太子」を主たる表記とした。ところが文科省は現行の「聖徳太子」を「没後の呼称であり、中学では史実を学ぶ」などとして、2月に公表した指導要領改定案で「厩戸王(聖徳太子)」に変更。

 これに対し、国会などで批判が相次ぎ、専門家からも「古代の主要資料には見られず、実名のように扱うのは不適切だ」などとの指摘があったことから、3月の告示で「聖徳太子」を復活させた経緯がある。

 精選案に入った「厩戸王(聖徳太子)」は再び議論を呼びそうだ。

2度出てくる「幣原喜重郎」…憲法9条発案者との説も

 精選案で学習項目「国際協調の時代」「初期の占領政策」の2カ所に採用されているのが外交官・政治家の幣原喜重郎(しではら・きじゅうろう、1872〜1951年)だ。

 幣原は、両大戦間の大正末期から昭和初期にかけ協調外交を推進した幣原外交で知られる。また、先の大戦後の昭和20年10月に首相に就任し、憲法改正にかかわった。現行の高校教科書では「幣原喜重郎内閣はGHQから憲法改正を指示され」などと記述されている。