阿比留瑠比の極言御免

訪中団、邦人解放要求せねば「子供の使い」と変わらぬ…日韓議連を反面教師に

 終戦から72年以上がたっても謝罪外交、土下座外交を繰り返さないと保てない2国間関係であれば、それは卑屈な「友好ごっこ」にすぎないだろう。本来、政府の外交交渉の後押しをすべき議員外交が、日韓合意の線から後退するようでは、かえって邪魔である。

 国民が冷たい視線を向けたのも当然だろう。与党訪中団には、ぜひ日韓議連を反面教師としてほしい。この機に中国で拘束された邦人釈放をきちんと求めないようでは、「子供の使い」と大差ないことになる。

 団長の二階俊博自民党幹事長は「中国が最も信頼する議員」(元首相秘書官)だとされる。訪中団は習近平国家主席ら最高幹部とも会うという。北朝鮮情勢や尖閣諸島(沖縄県石垣市)問題などで、日本の立場を明確に伝えてもらいたい。そして拘束された邦人8人の解放を要求すべきだ。

 親中派で知られた河野洋平元自民党総裁と加藤紘一元自民党幹事長は、互いに競い合うように訪中を重ねていたが、中国側の評価はどうだったか。外務省中国課長経験者は振り返る。

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