大手製薬会社の日本イーライリリー(神戸市)が、2型糖尿病患者を対象に行った調査で、医師から処方された薬を大量に飲み残す「残薬」があった人の割合が、県では40・7%と全国平均の35・8%を上回り、全国ワースト8位だったことが分かった。このうち「ついうっかり忘れてしまう」を理由に挙げた人が最も多く、48・1%を占めた。患者の1カ月当たりの平均服薬回数は183・4回で、全国平均の169・2回よりも多かったが、同社は「残薬があると、治療が進まず、症状が改善しないばかりか、悪化することもある」と注意を呼びかけている。
同調査は、2型糖尿病患者を対象に、経口薬の残薬の有無などについて全国47都道府県で実施。群馬では54人にインターネットや訪問で調査した。
残薬の理由は他に、「外出の際に忘れる」37%▽「食事が不規則でタイミングを逸してしまう」22・2%-など。残薬があることを医師に申告していない人も37%と全国平均26・5%を上回り、ワースト6位だった。
同社は、患者と医師のコミュニケーションを図り、薬の種類を減らしたり回数の少ない飲み薬に減らしたりするなど適正な服薬を促している。