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この寒い冬の「不都合な真実」 地球は実は寒冷化? 環境問題がマネーの問題に変質している 論説委員・長辻象平

 「最近の冬は結構、寒いね」「地球温暖化は、どうしたのだろう」。しばしばこんな会話を耳にする中、今年も日本列島は猛烈な寒さに包まれている。

 予兆は夏の東日本の長雨から顔を見せていた。10月の東京都心では最高気温が12月中旬並みの12・3度の日が出現。60年ぶりの異変だった。

 続く11月は全国的に冷え込んだ。札幌市では最高気温が0度を下回る「真冬日」が5日あった。105年ぶりの異変だった。12月に入ると日本海側で暴風雪。気候がおかしい。

異論は理解されにくい

 地球は寒冷化に向かおうとしているのではないか。以前から私はそう感じている。

 「パリ協定」によって世界が温暖化防止に動いている中で、奇妙に思われることだろう。

 「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」も「国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP)」も気温上昇を食い止めようとしている。

 二酸化炭素(CO2)に代表される温室効果ガスの排出削減は、地球の未来を救う美徳であるとされている。こうした状況の中で、寒冷化の可能性をつぶやくのは難儀なことだ。

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