アート 美

異文化を吸収、開花させる力 「北斎とジャポニスム」展、「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」

【アート 美】異文化を吸収、開花させる力 「北斎とジャポニスム」展、「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」
【アート 美】異文化を吸収、開花させる力 「北斎とジャポニスム」展、「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」
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 19世紀後半、西洋の芸術家に広がったジャポニスム(日本趣味)。絵画からデザインまで幅広い分野でブームとなった。とりわけ、既存の芸術からの脱皮を目指した印象派画家たちをとりこにしたのが江戸後期の浮世絵師、葛飾北斎(1760〜1849年)だった。東京の国立西洋美術館で開催されている「北斎とジャポニスム」展は、その影響関係を再確認する展覧会といえるだろう。

 生誕地の東京都墨田区に昨年「すみだ北斎美術館」がオープンし、現代においても注目度が増す北斎だが、踊り子の画家として有名なエドガー・ドガ(1834〜1917年)も、彼に注目していたひとり。特に北斎に学んだ形跡を強くうかがわせるのが「踊り子たち、ピンクと緑」だ。後ろ向きで腰に手を当てた華奢(きゃしゃ)なバレリーナと、「北斎漫画」に登場する力士のポーズがよく似ている。ドガは北斎の版画をコレクションしていたという。

 「近代絵画の父」と呼ばれるポール・セザンヌ(1839〜1906年)が繰り返し描いた「サント=ヴィクトワール山」も、北斎の「冨嶽三十六景 駿州片倉茶園ノ不二」と並べてみると-。画面横に大きな木、遠景には山を配した構図は驚くほど似通っている。