人手不足はバブル期並み!! 日銀は賃上げのシナリオ描くも 企業は依然慎重姿勢 景気押し下げリスクも

 人手不足は採用にも表れており、29年度の新卒採用計画は前年度比4・6%増、30年度は同8・5%増加した。

 日銀は、こうした労働力不足が賃上げにつながるとみている。しかし、企業の見方は慎重だ。3カ月後の先行きについては5期連続で悪化を予想。賃上げにも否定的な経営者は多い。こうした姿勢は商品などの価格設定にもみられ、大企業製造業の仕入れ価格判断DIは4ポイント上昇しているが、販売価格判断DIは1ポイントの上昇にとどまった。

 政府は3%以上の賃上げや設備投資などを条件に、法人税の実質負担を最大20%まで減税することで企業を後押しする方針だが、企業の慎重姿勢を変えられるかは不透明だ。

 SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは「結局は企業が人的投資や設備投資に踏み切らず、日本経済の拡大をせき止めている」と指摘、企業に積極姿勢を求めている。

(蕎麦谷里志)