北朝鮮情勢

国連安保理、日本主催で閣僚級会合 北の大使も異例出席へ

 【ニューヨーク=上塚真由】国連安全保障理事会は15日午前、日本の河野太郎外相が議長を務め、北朝鮮の核・ミサイル問題を討議する閣僚級会合を開く。米国からはティラーソン国務長官が参加。また、北朝鮮の慈(チャ)成男(ソンナム)国連大使も会合に出席する見通し。北朝鮮の国連大使の安保理会合出席は異例となる。

 12月の議長国で、非常任理事国の任期の最終月を迎えた日本が、最重要課題である北朝鮮の核不拡散をテーマにした会合を主催。北朝鮮の政策を変えさせるために圧力を最大限に高めるという日本の確固たる立場を訴えるとともに、国際社会に安保理決議の徹底履行を働きかける。

 会合ではグテレス事務総長のほか、安保理15カ国と韓国、北朝鮮の代表らが演説する予定。安保理外交筋によると、北朝鮮側から「関係国として会合に出席したい」との要望があり、反対した国がなかったため、参加が認められた。参加の狙いは不明だが、北朝鮮からの呼びかけで今月初めに国連のフェルトマン事務次長(政治局長)の訪朝が実現するなど、北朝鮮側が対話を模索しているとの見方もある。

 また、ティラーソン氏は12日、北朝鮮と前提条件なしに対話を行う用意があると発言。米政府高官は相次いで、トランプ政権の北朝鮮政策に変更はないと「無条件対話」を否定したが、外交的解決を重視するティラーソン氏の国連での発言にも注目が集まる。

 安保理会合に先立ち、日米外相会談も国連本部で行われ、北朝鮮問題について協議する見通し。

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