原子力規制委員会の更田豊志委員長、原発被災地を訪問 避難自治体の首長と会談

 原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は14日、東京電力福島第1原発事故で避難区域に設定された福島県飯舘村を訪れ、菅野典雄村長と意見交換を行った。更田氏が9月に就任以降、同県で首長と会談するのは初めて。前委員長で福島市出身の田中俊一氏も同行した。菅野氏は「廃炉の状況を説明されても素人には分からないが、作業している人々の半分は福島県民。その県民がどんな思いなのか声を聞きたい」と要望した。

 更田氏と田中氏は14、15両日に飯舘村や南相馬市など7市町村を回り、来年1月にも第1原発がある双葉、大熊両町など7市町で首長と意見交換する。

 菅野氏との意見交換で更田氏は「福島の記憶を風化させないために、できるだけ早くうかがいたかった」と述べ、規制委が原発構内にたまり続けている処理水の海洋放出を求めていることなどを説明。菅野氏は「全村避難による後遺症は大きいが、加害者、被害者の立場を脇に置き、復興に向けて対等の立場でやっていきたい」と表明した。2年前に同様に各自治体を回った田中氏は「若い人が戻らないことと、安定して働ける場の問題は非常に根が深い」と指摘した。

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