文在寅氏訪中

中国、文大統領を冷遇 「格下扱い」に懸念広がる韓国メディア

 「われわれ韓国人は、中国人が経た苦しく痛ましい(南京)事件に深い同質感を持っている」

 中韓関係筋によると、北京入り後の文氏のこの言葉も、「日本への非礼にならないか」との懸念があったものの、中国への配慮が勝り発言したのだという。

 韓国側が中国にここまで気を使うのは、今回の訪中を成功させて、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備問題で悪化した中韓関係の修復をアピールしたい思惑があるためだ。

 一方、文氏を迎えた中国側の事情は異なる。「THAAD問題は区切りがついた」と都合良く解釈する文氏の頭を冷やし、「日米韓の協力を軍事同盟に発展させない」などの約束を守るよう直接、くぎを刺す機会ととらえている。

 厚遇する必要のない中国側は、調整されていた李克強首相と文氏の昼食会も結局受け入れなかったと韓国メディアは伝えている。

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