復刻マンガ「マタギ」が異例の重版 背景にジビエ人気や獣害?

 復刻に当たり、原本は矢口氏が原画を寄贈し、デジタル保存作業を進めていた横手市増田まんが美術館(秋田県)から提供を受けた。本の雑誌社(東京)が6日、発行する別冊「おすすめ文庫王国2018」では、編集部が選ぶ「2017年の文庫本ベスト10」の3位となり、今後ますます版を重ねそうな勢いだ。

 狩猟に関するマンガは関心が集まっており「山賊ダイアリー-リアル漁師奮闘記(岡本健太郎著)や「罠ガール」(緑山のぶひろ)などが知られている。山と渓谷社の稲葉豊さんは「『マタギ』の作画力、自然の描写は素晴らしい」と話す。

 近年の狩猟への関心の高まりについて専門誌「狩猟生活」(地球丸)編集部の鈴木幸成編集長は「東北地方の野山や里の風景を懐かしみ、山の恵みを大事にするマタギの風習や、伝統について知りたい人が多いのでは」とみる。

 一方で、狩猟者不足と高齢化は深刻な問題となっている。鳥獣被害の増加で政府は、ジビエの利用拡大を進めているが、猟の担い手は不足している。環境省の統計では、26年度の狩猟免許交付者数は全国で約19万3762人とこの10年で約1万人の減少で、大日本猟友会(東京)によると、約7割が60代以上という。