ドローンを違法に飛行させたとして、松戸署は6日、航空法違反容疑で千葉県浦安市の男性会社員(54)を千葉地検松戸支部に書類送検したと発表した。同法の規制のうち、ドローンの飛行方法をめぐる摘発は県内初という。
送検容疑は、8月19日午前6時5分ごろ、松戸市矢切の北総線江戸川橋梁(きょうりょう)付近で、国土交通省の承認を受けずに同橋梁から同省が定める距離を保てず、遠隔操作のドローン1台(重量約304グラム)を飛行させたとしている。同法は、ドローンなどの無人航空機は人や建物などから30メートル以上の距離を保つよう規定している。
同署によると、ドローンにはカメラが搭載されており、男性は電車を撮影するために飛行させていた。同橋梁内にドローンを墜落させてしまった男性が、同線矢切駅の職員に相談し、事件が発覚した。墜落による電車の遅延やけが人はなかった。男性は「制御不能になった」と話しているという。
男性が飛行させていた場所は、都内近郊でも珍しいドローンの飛行可能エリアで、同橋梁はエリア内を通っている。同エリアはインターネットなどで「都心に残されたドローンの楽園」などと紹介されている。