4K8K衛星放送まで1年 課題は受信機「まだ330万台程度」

4Kと8Kの衛星放送開始の推進キャラクターに任命された深田恭子(左)=1日午前、東京都千代田区 
4Kと8Kの衛星放送開始の推進キャラクターに任命された深田恭子(左)=1日午前、東京都千代田区 

 高精細な4Kと8Kの衛星放送開始まで1年となり、民放やNHKで普及活動が本格化する。1日には総務省やNHK、民放、テレビメーカーの関係者らが出席する記念式典が東京都内で開かれ、女優の深田恭子(35)が推進キャラクターに任命されたほか、「新4K8K衛星放送」のロゴも発表された。

 来年12月から4K衛星放送を始めるのは、民放キー局系のBS各社やNHKなどで、8KはNHKのみが放送する。民放キー局などでつくる「放送サービス高度化推進協会(A-PAB)」やNHKは昨年から試験放送を始めている。

 式典では、A-PABの福田俊男理事長(テレビ朝日特別顧問)は「4Kと8Kの知名度は上がってきているが、受信機(テレビ)の対応はまだまだで330万台程度に止まっている」と課題を述べ、視聴環境づくりの必要性を強調した。

 NHKの上田良一会長も「週末には、4Kチャンネル独自の大型番組を放送したい」と展望を語った。

 ただ、現在市販されている4K対応テレビなどで視聴するには、「来年の夏から秋にかけて発売される」(関係者)という外付けチューナーといった機器が別に必要となる。

 推進キャラクターに任命された深田は4Kや8Kで撮影されたシンクロナイズドスイミングの映像を例に挙げ、「水の中は地上と水中がこんなふうに見えるんだと感動した。技術の進歩で(見え方も)変わるんだろうな」と次世代の映像技術に期待を寄せていた。(玉崎栄次)

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