昔から「政治の世界は一寸先は闇」といわれていますが、自分自身が当事者となって、こんなに激しい体験をするとは思いませんでした。民進党の中でも新党や再編などに最も消極的な立場だったので、自分が党を立ち上げるなんて想像もしていませんでした。
政権交代目的化はダメ
「政権交代のため、野党はまとまらなければならない」という言葉は、この選挙では説得力を持っていませんでした。国民にとって「政権交代」が重要なのではなく、結果的によい政治をしてくれるか否か。むしろ、党が何を目指すのか、自民党とどこが違うのか明確にしてほしいとの求めこそ強くありました。
この声に応えたことが今回の衆院選での立憲民主党の結果につながりました。違うものを無理やり1つの箱に入れるのでなく、相違点を別々の党として明確にする。その上で「一致点の範囲で協力しましょう」と目に見える形で決める。
私は民主党、民進党で幹事長をやっていたとき、党運営に相当無理をしていた自覚がありました。反省も込めていえば、おそらく国民の皆さんもそう感じていたからこそ、いくらアピールしても支持率や選挙結果に結びつかなかったのでしょう。もちろん、今のわが党の支持率が実力とは思いませんが、明確に立ち位置を示すことが大事でした。