その他の写真を見る (1/2枚)
見栄えのいい料理、瀟洒(しょうしゃ)なポートレート、美しい海や空…。「ツイッター」や「インスタグラム」などのSNSのタイムラインをスクロールすれば、世界中の人々の日常や旅先での写真が並ぶ。「インスタ映え」が今年の流行語大賞になったように、人気コンテンツはときに、既存メディア以上の拡散力を持つ。中東世界を中心に多くのフォロワー(閲覧者)を抱えるサウジアラビアのメディア関係者3人が宮城の被災地を訪れた。彼らの目に、復興の現状はどう映ったのか。
2泊3日の被災地視察は、国際交流基金が企画した。宮城県内の被災地では震災直後の平成23年5月、南三陸町の代表者らがサウジの首都リヤドを表敬訪問。今年1月には県LPガス協会が国営石油会社のサウジアラムコに、当時の緊急支援に対する表彰式を仙台市で開くなど、震災を機に交流を深めている。
今回はデジタルメディア関係者が被災地を訪れ、ICT(情報通信技術)を活用する法人や団体を視察。現場でディスカッションや意見交換会を行った。
イチゴ×IT
先月30日、一行は山元町を訪れた。東北最大のイチゴ生産地として名をはせる同町。町内の栽培ハウスは津波で甚大な被害を受け、約9割が流失。それから6年8カ月、法人や個人の生産農家が立ち上がり、今ではハウスが立ち並ぶ風景が取り戻されつつある。