浪速風

やられた! 空き巣に入られた…思い出盗まれたのが悔しい

夏目漱石の「吾輩は猫である」で、苦沙弥(くしゃみ)先生の家に泥棒が入る。「『それで盗難に罹(かか)ったのは何時頃ですか』と巡査は無理な事を聞く。時間が分る位なら何にも盗まれる必要はないのである」。「吾輩」は一部始終を見ていたが、教えることができない。被害を答えようとする夫婦のやりとりがおかしい。

▶空き巣に入られてしまった。旅行から帰ると玄関の鍵がかかっておらず、「やられた!」と叫んだ。大騒ぎするほどの被害ではないが、母の形見の指輪など思い出が盗まれたのが悔しい。感心してはいけないが、侵入の手口や、金目のものがありそうなところだけ物色するのは手慣れている。

▶油断があった。留守であることがわからないようにしたり、二重鍵にしておけばと反省したが、もう遅い。侵入窃盗は減少傾向だが、暗くなるのが早くなり、旅行や帰省で家を空けることの多い秋から年末年始に増加するという。心の緩みに鍵をかけて、くれぐれもご用心。