祖父の当たり役「梅の由兵衛」 中村吉右衛門が引き継ぐ「江戸の男伊達」

(左から)「隅田春妓女容性」に出演する尾上菊之助、中村又五郎、中村歌六、中村吉右衛門、中村東蔵、中村雀右衛門、中村錦之助
(国立劇場提供)
(左から)「隅田春妓女容性」に出演する尾上菊之助、中村又五郎、中村歌六、中村吉右衛門、中村東蔵、中村雀右衛門、中村錦之助 (国立劇場提供)

「御存(ごぞんじ)梅の由兵衛(よしべえ)」と呼ばれ、かつては誰もが知っていた侠客、梅の由兵衛を、歌舞伎俳優の中村吉右衛門(73)が3日から、国立劇場(東京都千代田区)で演じる。トレードマークは、喧嘩(けんか)封じにかぶっている紫の錣頭巾(しころずきん)で、これを脱ぎ捨て、悪者に対峙(たいじ)する「橋本座敷」の場面など、見どころは多い。

通し狂言「隅田春妓女容性(すだのはるげいしゃかたぎ)-御存梅の由兵衛-」は元禄時代、大坂に実在した人物をモデルに、並木五瓶(ごへい)が書いた作品。盗まれたかつての主君の重宝を探索し、また芸者になった主君の娘(中村雀右衛門(じゃくえもん))を請け出そうと奔走する由兵衛の、活躍と苦衷を描く。由兵衛は、当代吉右衛門の祖父、初代吉右衛門が当たり役とし、当代の実父である松本白鸚(はくおう)に引き継がれ、今回は39年ぶりの上演だ。

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