中国が東欧接近、「欧州分断」に広がる警戒 ハンガリーで4000億支援表明

 一方、EUは中国が東欧をテコに対中政策でEUの足並みを崩す思惑だと懸念する。南シナ海問題では中国の主張を退けた仲裁裁判所の裁定を受けたEUの声明から、ハンガリーなどの抵抗で中国を名指しする文言を削除。中国を念頭に最近まとめた欧州企業の買収防衛策は、EUに阻止権限を与える当初案から東欧などの反対で後退した。

 ドイツのガブリエル外相は「一致した戦略がとれなければ、中国は欧州の分断に成功する」と危機感を表明。だが、東欧では「中国との経済関係強化は独仏などもやってきたことだ」(ハンガリーの中国専門家)などと西欧側の「ダブル・スタンダード」に反発が上がる。

 実際には東欧の態度も一様でない。中国メディアによると、16カ国への中国投資は12年以降、3倍に増えた。だが、西欧に対する投資規模には及ばず、十分な成果を得られない国では失望感も出てきた。ドイツの中国専門家は「中国が欧州の投資先として重点を置くのはなお英仏独だ。東欧には政治的影響力を確保できれば十分ともみている」との見解も示している。