「もうすぐ地球に落ちてくる」中国の宇宙ステーション 科学者たちが予測した被害状況とは…

「もうすぐ地球に落ちてくる」中国の宇宙ステーション 科学者たちが予測した被害状況とは…
「もうすぐ地球に落ちてくる」中国の宇宙ステーション 科学者たちが予測した被害状況とは…
その他の写真を見る (1/3枚)

 中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」が、これから4月までのどこかの時点で地球に落下する可能性が濃厚になってきた。人に危害が及ぶリスクはどのくらいあり、それはいったいどうやって算出されるのだろうか。そこから導き出された結果とは--。

2011年9月に打ち上げられた中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」。PHOTO: VCG/GETTY IMAGES

8%2C500kgある中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」が、ついに地球に落ちてくる。今から2018年4月までのいつなのかはわからない。大部分は軌道上で燃え尽きるが、かなりの大きさの塊(ある推計によると最大約100kg)が地上に到達する可能性がある。

問題は、どこに落ちるのか、確かなことが誰にもわからないということだ。ただ、専門家たちが心配しているかというと、そういうわけでもない。天宮1号の一部が落ちてきて人の体に危害が及ぶ可能性は低く、1兆分の1というレヴェルだからだ。

こうした可能性を専門家たちがどうやって算出するのか、おそらく聞いたことはないだろう。聞いたことがない人たちのために、「再突入のリスク分析」という最高に魅力的な世界を紹介させてほしい。放棄された宇宙船や使用済みの打ち上げロケットなど、地球を周回している何万というさまざまな巨大な塊から、大気圏を突き抜けてこの地上の人々の脅威になるものを予測する科学の世界だ。

会員限定記事会員サービス詳細