京都府立医大(京都市上京区)の敷地内に高度ながん治療や研究を行う「永守記念最先端がん治療研究センター」が完成し25日、総事業費約70億円を寄付した日本電産(南区)の永守重信会長兼社長から府への引き渡し式が行われた。府内で初の設置となる陽子線治療装置は30年度内の稼働を予定している。
センターは地下1階、地上4階建てで延べ約5千770平方メートル。同装置2台のほか、抗がん剤治療を行う化学療法室などを備える。放射線の一種である陽子線を照射する陽子線治療は、がん細胞だけを狙うことができ、周辺の正常細胞へのダメージを最小限に抑える利点がある。
式には、山田啓二知事や同大の竹中洋学長ら約100人が出席。永守氏は「府民がこの施設で良い治療を受けられることを願っている」とあいさつした。