【カイロ=佐藤貴生】エジプト北東部シナイ半島のアリーシュ近郊でモスク(イスラム教礼拝所)が標的となったテロで、同国の中東通信は25日、死者が305人に達したと伝えた。少なくとも100人が負傷し、エジプトでは過去最悪規模のテロとなった。
エジプト軍はアリーシュ近郊で空爆を行い、テロに関与した者たちの潜伏先を攻撃した。シーシー大統領は「最大限の力で治安と安定を回復する」と述べた。
犯行声明は確認されていないが、シナイ半島ではイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)傘下の武装勢力「シナイ州」による軍や警察を狙ったテロが頻発している。
武装グループは金曜日の集団礼拝が終わるころに爆弾を爆発させ、30人前後のメンバーが外へと逃げ惑う人々に銃を乱射した。
米英仏政府がテロを非難し、連帯を表明した。