「花育成」で不登校解消を 静岡・浜松市が植物園に適応指導教室設置 

「花育成」で不登校解消を 静岡・浜松市が植物園に適応指導教室設置 
「花育成」で不登校解消を 静岡・浜松市が植物園に適応指導教室設置 
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 静岡県浜松市教育委員会は今月から、同市西区の植物園「はままつフラワーパーク」に不登校の小中学生の学校復帰を支援する適応指導教室「フラワーパークくろーばー」を開設した。適応指導教室は公民館などで開催されるのが通例。植物園内に設置されるのは全国的にも珍しく、市教委では「植物と触れ合う『花育(はないく)』を通じて子供たちの学校復帰を支援していきたい」と話している。(吉沢智美)

 適応指導教室は、不登校の児童生徒に学校復帰に向けた指導・援助を行うために、市町村の教育委員会が学校以外の場所に設置する公的施設。指導員が見守る中で自主学習や読書を行ったり、自然体験やゲームなどを取り入れた対人関係のトレーニングなどが行われる。在籍する小中学校の許可があれば、適応指導教室への参加が学校への出席として扱われる仕組みだ。

 浜松市の平成28年度の不登校児童生徒数は、小学生が301人、中学生が743人。市教委によると、年々増加傾向にあり、28年度の適応指導教室利用者数は3年前から40人以上増えて160人になった。

 市教委では市内に教室を6カ所開設しているが既に定員がいっぱいの状態で、新たな開設場所として白羽の矢が立ったのが、花育を活用した若者の社会復帰などで実績のある市内の植物園「はままつフラワーパーク」だった。

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