正論

米韓同盟は消滅の危機にある 韓国の「三不政策」が米の嫌悪感を増幅しかねない 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

 正論である。韓国最大の発行部数を誇る同紙がこう主張したことに敬意を表する。しかし、問題の焦点は、三不政策にあらわれる韓国の対応が、米国の韓国に対するかねての嫌悪感を増幅し、やがて米韓相互防衛条約(米韓同盟)自体を機能不全のものにしてしまいかねないという点にある。

≪最悪のシナリオを想定せよ≫

 米朝の軍事衝突の危険性が高まりつつある。トランプ米大統領の胸中を推量することは難しい。米軍が先制攻撃に出ることも選択肢の一つであろうが、さりとて米韓同盟下の韓国の同意なしに先制攻撃は難しい、というより不可能であろう。同意を得られないとなれば、米国は自らの行動の自由を求めて同盟破棄の選択に出ないともいえない。そのような最悪のシナリオを、なぜ韓国の指導部は想定しないのか。

 もう1つのシナリオもありえよう。北朝鮮が6回目の核実験を敢行し、米国東海岸にまで到達する核ミサイルを掌中にした場合、これに怯(おび)える米国の世論に大統領も抗することができず、北朝鮮を核保有国として認め、平和協定を締結するという決着もありうる。

 北朝鮮は米国にとって「不倶戴天」の敵というわけ

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