話の肖像画

日系2世の政治学者ダニエル・オキモト(5) 米国にも日本にも忠誠誓う

 本来なら、道子を連れて世界を旅したい。ニュージーランドやアラスカ、インドの友人たちからも招待されている。しかし、その時間がありません。私は毎晩、くたくたになってベッドに潜り込む。孫たちとも時間を過ごしたい。しかし、今はSVJPの活動で本当に忙しいのです。

 世界はデジタル革命の最中にあります。東芝のような大企業が勢いをなくし、小さかった企業が世界をリードする時代です。中国もチャンスをうかがっている。日本はこの大競争時代に世界をリードするシリコンバレーと組み、勝つべきなのです。そのためには、自らの変革が必要です。

 日本には、世界にもまれな技術やアイデアを持つ宝物のような中小企業がまだあります。大事なのは、彼らがグローバル化していくことです。その手伝いをしたいのです。

 収容所で生まれ、両親に日米関係のために尽くすようにと言われて育ちました。13歳で母を亡くし、27歳のときには自動車事故で父も亡くしました。子供たちのために自らを犠牲にした両親への感謝の気持ちが、私を突き動かしているのです。私は米国を愛し、米国に忠誠を誓います。同時に、素晴らしい両親が生まれ育った日本を愛し、日本にも忠誠を誓います。日米関係の発展に全身全霊で尽くすこと、それこそが私たちに課せられた使命です。その気持ちはSVJPに加わっているみんなが同じなのです。(聞き手 内藤泰朗)=次回は作家の高樹のぶ子さん