外配協はJASRACの会見を受け11月17日に理事会を開き、次のような方針を確認した。
(1)使用料の値上げはやむを得ない
(2)しかし、入場料に転嫁せざるを得ない値上げは受け入れられない
(3)JASRACとの交渉は全興連を通して行う
「興収の1〜2%」は「交渉のためのふっかけ」だろう、と見て出てきた方針だという。
いずれにしろ、外配協はJASRACと全興連の交渉の行方を見守る構えだ。
一方、JASRACは、上映スクリーン数などから算出している「邦画の音楽使用料」も、「このままで良いとは思っていない」と言及している。
(文化部 竹中文、高橋天地)
一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)
1939年設立。作詞者、作曲者、音楽出版者などから権利を委託された楽曲(管理楽曲)の著作権管理業務を行っている。管理楽曲を演奏、放送、録音、ネット配信などで利用する際、利用者はJASRACに使用料を支払う。JASRACは、これを定期的に権利者らに分配する。ことし2月には音楽教室から使用料を徴収する方針を表明。6月には教室を運営する音楽事業者が、JASRACに徴収する権限がないことの確認を求めて訴えを起こした。なお、洋画上映における音楽使用料徴収は1964年に一律5万円で始まった。