経済インサイド

ビールシェアに続き売上高でもアサヒに抜かれるキリン 背景にある戦略ミスとは?

 しかし、現時点では、売上高が5.1%減の1兆9700億円、最終利益は1.6%増の1200億円と「減収増益」を計画する。売上高でアサヒを下回る一方、実は最終利益は過去最高益となる。

 キリンが、年初計画の「増収」から一転して「減収」となるのは、赤字が続いていたブラジル子会社に見切りを付け、5月末に売却したからだ。この売却により、29年12月期の売上高で800億円のマイナス要因となる。ただ、採算が大幅に改善されるため、利益面が押し上げられるのだ。

 一方、アサヒは世界最大のビールメーカー、ベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブから昨年10月に西欧4社、今年3月に東欧5社を計1兆2000億円で相次ぎ買収。これらが連結決算に反映されたことで、初めて売上高が2兆円を超える。

 つまり、キリンとアサヒの海外M&A(企業の合併・買収)の巧拙が、両社の売上高における逆転劇につながったのだ。