イエレンFRB議長が理事も退任へ 欠員4人に拡大、人選次第で政策修正も

 【ワシントン=塩原永久】米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長(71)は20日、次期議長に指名された理事のジェローム・パウエル氏(64)の就任後、FRBの理事職からも退任する意向を表明した。イエレン氏の退任で理事の欠員は計4人となり、トランプ政権がFRB幹部を選任する余地が広がる。

 イエレン氏はトランプ大統領に宛てた書簡の中で退任を表明し、「約30年にわたりFRBに奉職でき大変光栄だ」と述べた。イエレン氏は1977年以降、FRBでエコノミストやサンフランシスコ連邦準備銀行総裁などを務めてきた。

 イエレン氏の理事としての任期は2024年まであるが、FRBでは退任する議長は理事職も退くことが慣例だった。イエレン議長が1期4年の短期で退くことになり、専門家の間では金融政策の継続性を保つ観点から、理事として残留すべきだとの意見もあった。

 大統領あての書簡でイエレン氏は、金融危機後の米国経済の回復に触れ、「雇用の最大化と物価安定というFRBの目標の達成に近づいた」とした。

 FRB理事は定数7で現在3人が空席。イエレン氏退任で4人の欠員が出る異常事態となる。金融政策を左右する理事の選任次第では、政策の方向性が変わる可能性もある。

 連邦議会上院の銀行委員会は来週、パウエル氏の指命承認に関する公聴会を開く。承認されれば来年2月に正式就任する。