代表辞任で小池百合子劇場「希望編」は幕が下りた。失敗作だった。ジャンヌ・ダルクよろしく登場するはずの主役が出てこないまま衆院選に敗北、人心は離れた。
東京都の小池知事が「希望の党」を立ち上げて代表に就任したのは9月25日。あれからふた月も経っていないが、だいぶ前の出来事に思える。
小池氏が「衆院選は政権選択選挙になる」「しがらみのない政治で日本をリセットする」などと大見えを切ったのも懐かしい。
その小池氏が11月14日、希望の党両院議員総会で党代表を辞任した。小池氏は「創業者の責任として代表でスタートしたが、方向性は決まっているので、代表の座を降りさせていただく」と話したが、完全に気持ちが離れた。
小池氏は玉木雄一郎氏を後任の代表に指名、総会で了承された。同時に幹事長に古川元久元国家戦略担当相、代表代行に大島敦前幹事長、政調会長に長島昭久元防衛副大臣などの人事が承認されたが、いよいよ「第2民進党」そのものだ。おまけに前民進党代表の前原誠司氏の入党を了承した。
小池氏は、所属議員の大半が民進党出身者という現状に嫌気が差していたと15日付の産経新聞は解説する。