トランプ政権

米税制改革年内実現へ綱渡り 「危険な賭け」に出た共和党

 【ワシントン=塩原永久】米下院は16日の本会議で、法人税率を現行の35%から20%に引き下げる税制改革法案を賛成227、反対205で可決した。

 下院の法案は法人税率を2018年から恒久的に下げる。所得税の税率区分を現在の7段階から4段階に削減。最高税率を39・6%に据え置く。州・地方税の控除は廃止する。すでに上下両院で可決した予算決議により、減税規模は10年間で1兆5千億ドル(約170兆円)が上限となる。

 トランプ米政権の看板政策である税制改革は、16日の下院本会議での法案通過により、年内実現に向けて前進した。一方、今後の法案審議の舞台となる上院の与党・共和党は、減税にともなう財源捻出のため、医療保険制度改革(オバマケア)向けの補助金を廃止する方針を示した。廃止で多数の無保険者が生じ、民主党の支持者を増やす可能性もある「危険な賭け」(米メディア)とされる。

 トランプ大統領が「レーガン政権以来」と力を入れる税制改革は、法人税率を引き下げて企業競争力を取り戻し、その恩恵は中間層にも及ぶとする。減税にともなう財政悪化幅を10年間で1兆5千億ドル(約170兆円)以下に抑える決まりがあり、法案作成作業では財源確保も焦点となっている。

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