【ソウル=名村隆寛】韓国気象庁によると、15日午後2時29分ごろ(日本時間同)、韓国南東部の慶尚北道浦項(ポハン)付近でマグニチュード(M)5.4の地震があった。震源は浦項市北区の北9キロで、深さは9キロ。浦項市によると、41人が重軽傷を負った。また、同49分にM3.6、午後3時にはM2.9、午後4時49分にはM4.6の余震がそれぞれ起きるなど、多数の余震が観測された。
韓国では昨年9月に、今回の地震の震源に比較的近い慶尚北道慶州(キョンジュ)でM5.8の地震が起きている。今回の地震は韓国観測史上では昨年に続き2番目の規模だった。
地震による揺れは、慶尚北道や釜山(プサン)などだけでなく、ソウルでも観測された。震源地に近い浦項市一帯では、建物の壁やタイルが崩れたり、ヒビが入ったほか、ガラスが粉々に割れるなどの被害があった。また、教会の十字架が路上に落下したり、スーパーの棚に置かれた商品が落下し、散乱するなどの被害があった。原発での事故は報告されていない。