東京都の小池百合子知事は14日、希望の党両院議員総会で党代表を辞任する意向を表明した。玉木雄一郎共同代表が新執行部体制を始動させる機会を捉え「これからは皆さま方にお任せし、しかるべき形でサポートしたい」と述べた。小池氏は玉木氏を後任の代表に指名し、総会で了承された。小池氏は9月25日に希望の党の代表に就任したが、同党は直後の衆院選で惨敗、小池氏の求心力は低下し、都政に専念する必要に迫られた。
小池氏は総会で「創業者の責任として代表でスタートしたが、(党の)方向性は決まっているので、代表の座を降りさせていただく」と述べた。総会後は記者団に「創業者としての責任をひとつ終えた」と述べた。今後の党運営は「これからは全員野球でやっていただきたい。方向性は収斂されていくだろう」とも語った。
玉木氏は14日の記者会見で、小池氏を特別顧問などで処遇する考えを示したが、小池氏は党運営から手を引く意向だ。総会では、幹事長に古川元久元国家戦略担当相、代表代行に大島敦前幹事長、政調会長に長島昭久元防衛副大臣などの人事が承認された。共同代表選に出馬し、安全保障法制を「容認しない」と公言した大串博志衆院議員は役職に就かなかった。
小池氏は7月の東京都議選で、自身が率いた「都民ファーストの会」が大勝した勢いを背に、「現実的な安保政策」などを掲げて希望の党を立ち上げた。同党は10月の衆院選で衆院過半数を上回る235人を擁立し、自民、公明両党と対峙して政権交代を目指した。