日米豪印4カ国による「海の安保協力」は、安倍首相の長年の持論である。そうやってアメリカをアジアに繋(つな)ぎとめる狙いだが、日本側のアイデアにアメリカ側が乗るというパターンが、従来の日米関係にあっただろうか。
他の西側先進国が「様子見」する中で、日本外交はいわば「逆張り」の形でトランプ政権に投資をしている。確かに予見可能性が低く、やりにくい相手ではある。しかしわれわれはこの政権が最低あと3年続くことを前提に、今後の方策を考えていくべきであろう。(双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦 よしざき たつひこ)