≪底堅さを示す「トランプ人気」≫
あの米大統領選挙から今日で1年である。そして今週は、トランプ大統領が初のアジア歴訪の皮切りとして日本を訪れた。
異例ずくめの新大統領に、世界はこの1年振り回されてきた。「大統領になれば、さすがにまともになるだろう」という当初の期待はすぐに外れた。逆に「1年もたてばトランプ支持者が離れていくだろう」というアンチ派の観測も当てが外れた。全体の3割から4割程度の「トランプ支持層」の人気は思いのほか底堅い。
とはいえ現政権は、正常に機能しているとは言い難い。首席補佐官などの重要ポストは、半年後には大幅入れ替えとなった。各省の局長クラスの人選も遅れている。そして議会共和党との不協和音から「ロシアゲート」まで、政権の足を引っ張る問題には事欠かない。幸いアメリカ経済は好調が続いているけれども、朝鮮半島有事のような問題に対応できるのか。同盟国として、ときに不安を感じるところである。