てるみくらぶ、制度の穴悪用「早めに入金すれば割引」 観光庁が規制強化へ - 産経ニュース

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てるみくらぶ、制度の穴悪用「早めに入金すれば割引」 観光庁が規制強化へ

てるみくらぶをめぐる事件の構図
てるみくらぶをめぐる事件の構図

 経営破綻した旅行会社「てるみくらぶ」に絡む問題は7日、刑事事件に発展する見通しとなった。同社をめぐっては、財務書類の偽造や破綻直前まで旅行客を募集して代金を徴収するなど、制度の穴を突いた悪質性が破産申請当時から指摘されていた。観光庁は同社破綻後の混乱を教訓に、決算書の毎年ごとの提出や過剰な広告の自粛要請など、旅行業界への規制強化を進める方針だ。

 関係者によると、同社は旅行の申し込み客に対し、代金を数日以内に入金するよう催促したり、「早めに全額を入金すれば割引が受けられる」とする広告を積極的に出したりしていた。

 同社の破産手続き開始申立書によると、同社は平成26年9月期の決算で、実際は大幅な赤字だったにもかかわらず、経費などを過少に計上して黒字に見せかけていた。さらに決算書は、金融機関への説明用と税務署への提出用など複数作成し、破綻まで粉飾決算を続けた疑いがある。

 同社のような国内外の旅行を取り扱う「第1種旅行業者」は、旅行業法に基づき、登録更新(5年間)ごとに決算書と納税証明書を観光庁に提出することが義務付けられている。しかし、観光庁は同社の経営実態を把握しているとはいえない状態だった。

 観光庁は今回の問題を踏まえ、旅行会社の顧客保護や経営管理強化策を検討する作業部会を立ち上げ、8月に対策を取りまとめた。1種旅行業者には決算書などを毎年提出させ、経営状態の把握を容易にするほか前払いを過剰に求める広告を掲載しないことや、前払い金の使途などを広告やパンフレットに明記するよう各社に求める。観光庁の担当者は「同様の混乱が二度と起きないよう、消費者保護の仕組みを作りたい」と話している。