10月22日までの4日間、韓国で初めての米男子ツアー、ザ・CJカップ・ナインブリッジ(パー72)が韓国・済州島で開催され、世界ランキング4位(現在3位)のジャスティン・トーマス(24、米国)が通算9アンダーで並んだマーク・レイシュマン(34、豪州)をプレーオフで破り、2017〜18年シーズンで初優勝を飾った。松山英樹(25)の宿敵としても知られるトーマスだが、韓国ではギャラリーの観戦マナーの悪さに苦しめられたという。韓国メディアは「成熟していないギャラリー文化は大会期間中、話題に上った」(コリア・タイムス)などと批評し、韓国選手は「恥ずかしいもの」として嘆いた。
PGA(米男子ゴルフツアー)が韓国でツアー大会を開催する背景には、アジア市場の攻略が理由と「Sportal Korea」は解説した。今回のザ・CJカップには4日間で計3万5000人の観客が足を運んだという。最終日となった10月22日にはチケット価格が10万ウォン(約1万円)という高額にもかかわらず、1万3500人がゴルフ場に詰め掛けた。韓国でも世界一流プロの集客力が実証された格好だ。
ところが、韓国ではギャラリーのスポーツ観戦文化が醸成されていない実態が図らずも露呈されてしまった。日本でも男子ツアーに石川遼(26)が登場した際、観戦層がゴルフをしない人にまで拡大し、芸能人にカメラを向けるように、選手がショットを打つ瞬間などに携帯電話で写真を撮るシャッター音が頻繁に聞かれたものだ。選手はショットを中断し、仕切り直しを余儀なくされた。