住友電工、営業益前年比39%増 9月中間決算、売上高も11%増加

 住友電気工業が7日発表した平成29年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比11・2%増の1兆4592億円、本業のもうけを示す営業利益は39・6%増の657億円となり、増収増益だった。5つの事業すべてで増益や黒字転換した。

 井上治社長は「自動車向けワイヤーハーネス(組み電線)の受注を(競合)他社から取るなどし、中国、日本の販売が増加した」と説明。中核の自動車関連事業の営業利益は過去最高になった。スマートフォン向け電子回路の工場の立ち上げが遅れたことなどで、前年同期に赤字だったエレクトロニクス関連事業は生産が軌道に乗り、黒字に転換した。

 井上社長は、近年の自動車業界のEV(電気自動車)化加速に伴う影響について、「EVになるとエンジン向けはなくなるが、(EVに不可欠な)高圧ハーネスの需要が増え、トータルの売り上げはさほど変わらない」との見通しを示した。ワイヤーハーネスは同社が世界1位のシェアを誇る。

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