老舗あり

福島県郡山市 駅弁「福豆屋」 お袋の味 非日常を演出 大人気の「海苔のりべん」

【老舗あり】福島県郡山市 駅弁「福豆屋」 お袋の味 非日常を演出 大人気の「海苔のりべん」
【老舗あり】福島県郡山市 駅弁「福豆屋」 お袋の味 非日常を演出 大人気の「海苔のりべん」
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 テレビ番組で紹介され、人気に火が付いた駅弁「海(の)苔(り)のりべん」を生み出した福島県郡山市の「福豆屋」は、大正13年創業。県内唯一の駅弁屋さんだ。ルーツをたどると、水戸市にある老舗和菓子店「井熊総本家」(明治23年創業)にたどり着く。

 「鉄道(旧国鉄)駅での営業権を取得し、水戸、郡山、仙台に拠点を作ったのが始まり、と聞いています」と、福豆屋の専務、小林文紀さん。3つのうち、郡山を任されたのが、文紀さんの祖父で、和菓子職人の勝利さんだった。「料理とは無縁で、すでにライバル店がたくさんあった。まさに『ゼロからの出発』。苦労の連続でした」(文紀さん)

 だが、研究熱心でアイデアマンだった勝利さんは、いくつもの人気駅弁を作り出した。「当時の駅弁には必ず『ようかん』が入っていたそうです。和菓子職人の矜(きょう)持(じ)だったのだと思います」

 昭和31年に跡を継いだ父、邦利さんも、お客さんが求める駅弁を作るため、努力を重ねた。高度経済成長も重なり、繁忙が続いた。「駅弁のほか、冷凍みかん、プラスチック容器のお茶…。売れに売れた」と文紀さん。