妻刺殺事件から20年、犯罪被害者の会創設の老弁護士の戦い 「自分の身代わり」消えぬ思い

岡村勲弁護士
岡村勲弁護士

 全国犯罪被害者の会(あすの会)創設に携わり、代表幹事などを務めてきた元日弁連副会長、岡村勲弁護士(88)の妻、真苗(まなえ)さん=当時(63)=が、筋違いで岡村さんを恨みに思った男=無期懲役が確定=に刺殺された事件から、20年が経過した。「自分の身代わりになった妻に申し訳ない」という岡村さんの思いが消えることはなく、今も闘いの手を休めることはない。

 「犯罪被害者の権利は、われわれあすの会がほとんど訴えて得てきたもの。決議には反対だ」

 10月6日、大津市で開かれた日弁連の人権擁護大会。犯罪被害者支援の充実を目指す決議に、岡村さんをはじめ、あすの会を支援するなどしてきた弁護士が声を上げた。「犯罪被害者の刑事司法参加に日弁連は反対ばかりしてきた」(高橋正人弁護士)「決議をする資格が日弁連にあるのか」(後藤啓二弁護士)という思いからだった。

 日弁連は、刑事裁判への被害者参加制度導入が決まった平成19年、意見書などでたびたび反対を訴えた。今年の大会では、米田龍玄弁護士が「これまでの活動を反省する」とする前文を加える修正案を提出しようとしたが、賛同者が少なく認められなかった。質疑や討論でも、過去の反対について日弁連側が正面から向き合った答弁はなかった。

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