若手のホープとされる自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長が1日から2日連続で自民党や安倍晋三首相への批判を繰り返した。衆院選で大勝しても党への国民の信頼は戻っていないことを示そうとしたとみられる。首相の政治手法批判には、官邸主導の動きに対する政権への牽制(けんせい)の意味合いもあるようだ。
小泉氏は2日、衆院選を総括する党会合後、会合の意義について記者団に「議席の数ほど自民党への信頼は回復していないという危機感の表れだ」と訴えた。
衆院選で自民党が大勝したのは、党の組織力ではなく、野党候補の乱立で政権批判票が分散した「偶然の産物」とみている。
1日には、国会内で記者団に、幼児教育無償化の財源として首相が3千億円の拠出を産業界に求めたことについて「党内で何も議論していない。このままだったら自民党は必要ない」と批判した。
小泉氏は幼児教育無償化について強い思い入れがある。企業と個人の社会保険料を上乗せし、無償化財源を確保する「こども保険」を若手議員とともに提唱し、政府の看板政策「人づくり革命」に盛り込ませた自負がある。