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今季の日本陸上界は男子100メートルで「10秒の壁」を初めて突破した桐生祥秀(よしひで)(東洋大)の9秒98に沸いた。100メートルは短距離の花形種目だが、2018年は200メートルの争いも熱くなりそうだ。サニブラウン・ハキーム(東京陸協)や飯塚翔太(ミズノ)ら実力派がそろう中、桐生も本格参戦を表明。日本人が誰も成し遂げていない「19秒台」を宣言するなど、目が離せない状況になってきた。(坂井朝彦)
■20秒の壁も破る
「20秒41と9秒98と、差がひどいんで…。目標(のタイム)は単純に100メートルの倍ぐらい」。今月7日、400メートルリレー出場のために国民体育大会「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」を訪れた桐生は独特の言い回しで、来年は200メートルに本格挑戦する考えを明かした。
20秒41は2013年に出した200メートルの自己記録。目標タイムは100メートルの9秒98を単純に2倍すると、19秒96となる。ちなみに、日本記録は末続慎吾が03年にマークした20秒03だ。
100メートルで「日本最速の男」となった桐生は「200メートルのペースは最初突っ込んで、(後半も)保てば(19秒台は)出る。そこは賭け」と「20秒の壁」の打破にも意欲満々。これまでも200メートルを走りたかったそうだが、東洋大を卒業する来春以降は、今よりもレースを絞り込み、200メートルを走る余裕が生まれる。