浪速風

歴史よりミライザ 大阪大空襲で焼失免れた旧陸軍第4師団司令部、新名所に

旧第4師団司令部庁舎をリニューアルし、19日にオープンする、「ミライザ大阪城」の屋上=17日午後、大阪市中央区(沢野貴信撮影)
旧第4師団司令部庁舎をリニューアルし、19日にオープンする、「ミライザ大阪城」の屋上=17日午後、大阪市中央区(沢野貴信撮影)

鉄道唱歌に「●(=歌記号)三府の一に位して 商業繁華の大阪市 豊太閤のきづきたる 城に師団はおかれたり」と歌われた陸軍第4師団司令部は、大大阪と呼ばれた時代の関一(せき・はじめ)市長が、大阪城天守閣の再建を呼びかけて市民から集めた寄付金によって昭和6(1931)年に建設された。

▶中世ヨーロッパの古城を模した重厚な建物である。大阪大空襲にも焼失を免れた。戦後は大阪市立博物館などに使われ、今度は土産物店やレストランが入った商業施設「ミライザ大阪城」としてオープンした。好調なインバウンド(訪日外国人客)でにぎわい、大阪城が間近に見える屋上で記念写真を撮っていた。

▶昭和史の舞台となった歴史的建造物は、新しい名所になるだろう。大阪城天守閣は先月、再建から86年で入館者が1億人を突破した。歴史問題ではとかく日本にとげとげしい中国や韓国からの旅行者も、観光やショッピングを楽しんでいる。その姿に国家の建前より本音が見えた。